新しい出会いの喜び

オーストラリア
ケイ＆クルト・フレーリング

オーストラリアからやってきた私たち２人にとって、１０月９日から１３日まで北軽井沢のスイートグラスで開催されたＦＩＣＣラリーに参加することはなんと素晴らしい経験であったことでしょう。それは私たちが参加する２度目のアジア・パシフィック大会でした。大変嬉しいことに１９９６年の台湾大会で知り合った友人と再開し、さらに新しい友人を作ることができました。私たちに示されたこの友情や信じられない厚遇や親切さやその地域の例を見ない自然美のおかげで、本当に忘れられない５日間のキャンプとなりました。

この大会の開催と計画に対して日本オートキャンプ協会に祝辞を申し上げなければなりません。また長野原町の田村守町長に全キャンパーに対する厚遇とご親切に対してお礼を申し上げます。

壮大な浅間山の麓にあって、周囲の木々や森林の夢のような茜色に包まれ、これ以上美しいキャンプ場を想像することは困難です。これほど多くの人々が大会に集まり、自然美を楽しみ、楽しく交流できたのも決して不思議ではありません。会場自体はあらゆる便宜を提供し、また多くの人が参加者の要求に応え、あるいは大小の問題を解決するために進んで助けの手を差し伸べました。

毎日が多彩なプログラムやエクスカーションで満たされました。火山やカルデラ湖などの自然の神秘、食事、飲み物、温泉、音楽や舞踊を通して日本文化や日本人のライフスタイルを体験し、学ぶことができました。開会式および閉会式は見事に計画され、インターナショナルナイトは豊かで忘れ難い思い出を残しました。

幼稚園児の歌や小学生のバンド、老若男女の優雅でエネルギッシュな踊り、幻想的な太鼓演奏、トランペット独奏、その他多くの有能な演奏者のパフォーマンスなど、誰が忘れることができるでしょうか。写真を見ると、こうしたすべての思い出が鮮やかに蘇ってきます。

天候は大変素晴らしかったのですが、最初の夜のことを思い出すと思わず笑ってしまいます。気温はマイナス６度まで下がり、しかも私たちはこのような寒さに対する準備をしていなかったのです。でも、早朝にテントが氷に覆われ、辺り一面が白色の海となった光景は忘れ難い思い出です。

実行委員の方々は、親切にも次の晩は沢山の暖かい毛布を提供し、気持ち良く眠れるようにしてくださいました。

大会には１０カ国から参加しました。日本のキャンパーの人数と、その洗練されたキャンプ用品には驚きました。彼らはキャンプの楽しみ方を本当によく心得ています。私たちのテントは大変素晴らしく、オーストラリアの気候にはうってつけで、梱包して国にもって帰りたいと思った程でした。

しかし、なにごとも良いことには終わりがあります。さよならを言い、荷造りするのは悲しいことです。しかし大会の後にさらに３週間日本を旅しながら、日本の美しさや日本人の親切さを楽しむことができたことは幸せでした。

さよならスイートグラス、さよなら北軽井沢。