友好のきずな強まる

ＳＦキャラバン会長
セッポ・ピエティレイネン

妻と私は１０月５日（日曜日）に東京成田国際空港に到着しました。およそ１０時間に及ぶ飛行の後に東京のホテルに着いたときは大変疲れていました。しかし、そこで出会った文化はたちまち私たちの元気を回復してくれました。欧州では異例なほどの親切心や助け合いの心は、すぐに私たちをとりこにしました。

でも、東京の交通はまったく別の話です。しかし交通システムは極めて分かりやすく、ある場所から別の場所への移動は簡単でした。東京の天候は大変よく、気温は摂氏２０度をゆうに超えていました。３日間の滞在中、多くの観光名所、デパート、レストランを訪れ、東京のライフスタイルに魅了されました。

１０月８日水曜日の朝、事前に予約してあった車を借りに緊張しながらレンタカー会社に行きました。このほとんど新品の日産車は、非常に運転しやすい車であることはすぐに分かりました。東京から北軽井沢まで運転し、暗くなって、ラリー会場近くのヒルズホテルで一夜を過ごしました。翌朝になって分かったことですが、フランスの一団も同じホテルに滞在していました。彼らはちょうど会場に向けて出発するところでした。

長旅を終えた２７名のフィンランド人の一団は、元気いっぱいに、しかし少し緊張気味に、別のルートで活火山の浅間山の麓に到着しました。茜色に燃えるような自然美に包まれた高原は息を飲むような光景でした。私たちは約１１００メートルの高度にいましたが、気温は最も寒い日にはマイナス摂氏６度まで下がりました。しかし、大会での歓迎は暖かく、友人との再開は忘れ難いものでした。

大会会場であるスイートグラスは東京から約２００キロ北西、日本で最も有名な自然公園の一つである北軽井沢に位置しています。最も近い町は長野原町で、冬季オリンピックの開催都市である長野から約９０キロ離れています。

大会には１０カ国から合計約６００名が参加しました。開会式はＦＩＣＣラリーで最も記憶に残る行事の一つです。今回も、鮮やかな衣装に身を包んだ参加者の行進の後で、数多くの日本の伝統的なプログラムを見ました。最も強い印象を受けたのは太鼓団の力強い演奏で、その音はその演奏後も長く耳に残りました。ユニークなプログラムの後、日本の伝統に従って酒だるを木づちで開けるとき、ハプニングが起きていっそう盛り上がりました。酒だるを開けた人たちは、酒を浴びてびしょぬれになったのです。

大会中に会場周辺を訪れました。浅間火山博物館、草津温泉、頂上が標高２１６２メートルの白根山の大噴火口への訪問は忘れがたい思い出です。白根山の山頂への登山は日本式にゆっくりとしたものでした。それはその週末に何千人もの人たちが、私たちと同じ観光コースを取ることに決めたからです。

大会を通して必ずしも共通語はありませんでしたが、キャンパーの友好のきずなはいっそう強められました。インターナショナルナイトはその完成した演技でプログラムの最後を飾りました。私たちフィンランド隊もフォークダンスを踊って強烈な印象を残しました。今回の大会には長野原町の姉妹都市である米国のモンタナ州リビングストンからもカラフルな一団が参加し、イエローストーン国立公園からの挨拶を持ってきました。

やがて閉会式の日、別れのときがやってきました。来年韓国と、そしておそらくポーランドで再会するでしょう。私たちはお互いにそう約束しました。さよなら！

フィンランド人のほとんどはバスで山の保養地に向かいましたが、私たちは１９９８年オリンピック都市長野に向けて出発しました。ホテルに部屋を取った後、旧山道を５０キロ運転し、オリンピックのスキージャンプおよびクロスカントリースキーが行われる白馬に行きました。雪を頂いた山のあるオリンピック会場は印象的でした。オリンピックのために作られた新道を辿って長野に戻りました。その道路はエンジニアリングの粋を集めたものでした。翌日長野オリンピック会場、例えばＭウェーブ・スピードスケート会場やビッグハット・アイスホッケーリンクを訪れました。なんと巨大な建物でしょう！　私たちはまた１４００年の仏教の歴史を持つ真の史跡、善光寺を訪れました。

甲府市の近くのブライダルホテルに一晩泊まりました。これも新しい経験でした。朝方に富士山の印象的な姿を拝みました。その日は東京まで平穏に運転し、さらに成田空港に行って車を返しました。このとき、私たちは全部で１０５０キロも運転していたことが分かりました。私たちはすべての行程を楽しみました。夕方、他のフィンランド人の一団がホテルに到着し、お互いの再会を喜びました。翌朝私たちは、将来またいつか訪れることになるであろう日本を飛び立ったのです。