第３回アジア・パシフィック大会に参加して

フランス・キャンピング＆キャラバニング連盟
ジャック・ウッソン

　過去の素晴らしい現実、そして現在の思い出を振り返り、この旅についての私の報告を皆さんと共有することは大変な喜びです。私たちは大リヨン地域にすむ引退したフランス人夫婦です。名前はジャックとスーザン・ウッソン。そう、私たちが休日をキャンピングカーで過ごすようになってすでに約２５年になりますが、一度も飽きたことはありません。

　フランス・キャンピング＆キャラバニング連盟から、ＦＩＣＣが日本で開催する第３回アジア・パシフィックオートキャンプ大会に参加しないかと申し出を受けたとき、私たちは躊躇しませんでした。

それは私たちにとって二重の挑戦でした。私たちはそれまで国際大会に参加したことはなく、またアジアにも行ったことがなかったのです。

　飛行時間はたしかに長いものでした。でもいったん到着すると、大会はすぐ目前で、ひきもきらず感動で満たされました。北軽井沢にバスで移動する前の成田空港。欧州人にとってすべてが新しく、異なっていると感じました。巨大都市、建築物、交通、そして最後まで理解できなかった標識。たとえ似ているものであっても、すべてが驚きの源でした。行楽地に近づくにつれて道路の標高が高くなりました。まるで私たちのアルプスにいる感じになるのはなんと不思議な感じであることか。

　ヒルズホテルではおいしい食事が待っていました。ここで素晴らしい日本料理に初めて出会うことができました。嬉しいことにフランスワインが出ましたが、またしても新しい味を発見することになろうとは！

　北軽井沢では大変暖かい歓迎を受けました。日本オートキャンプ協会はすべてのことに気配りをしていました。私たちは通訳の高田夫妻のおかげで、すこしずつ会話を始めることができました。

　そして私たちはオートキャンプの大きな国際家族に加わったのでした。私たちが寝るテントはすでにセットされていました。すべてのものが用意されていました。環境は素晴らしいものでした。天候はすこし肌寒かったのですが、申し分ありませんでした。夕方には日本オートキャンプ協会の若者が私たちの必要に気を配り、使い捨てカイロを持ってきてくださったので快適でした。私たちは「大事にされている」という感じました。

　手厚く保護されて、素晴らしい一夜を過ごしました。明け方に隣の日本人が大きな笑みを浮かべて、湯気立つコーヒーポットを手に持ち、朝の挨拶にやって来ました。言葉の障壁は嘆かわしく、自身を十分に表現する妨げになりましたが、このようなハンディキャップにもかかわらず、私たちキャンパーはお互いに理解しあっていると実感したものです。

　浅間山では田村守町長を初めて地元の方々に迎えられました。私たちはこのレセプションに大いに感激しました。いろいろな代表団が出席していることから、オートキャンプがアジアでいかに重要であるかが分かりました。伝統演芸は素晴らしく、また夕食に出された食材のアレンジ、品質、そして味には感服しました。

　開会式はスピーチと国旗の掲揚があり、非常に印象深いものでした。実際、かくも厳かな式典と、こんなに楽しいアトラクションをこれほど見事に組み合わせることが可能であるとは想像だにしませんでした。事実、このこの開会式には、ある偉大さがありました。

　特にある一夜は思い出深い交流の経験として記憶に残るでしょう。それはＮＡＣＣ（日本オートキャンピングクラブ）のキャンパーとテントで過ごしたときのことです。メンバーの山内夫妻には、今でもその友情に感謝しています。気楽で楽しい会話が夜中まで続きました。たくさんの身振り、英語、中国語、韓国語、スペイン語、フィンランド語、フランス語、もちろん日本語で全員がお互いに理解できたのです。心暖まる食事が、酒や世界中から各自が持参した飲み物と一緒に流し込まれ、交流をいっそう盛り上げたのです！

　私たちに関する限り、食事も時には著しく技術的問題に直面する機会でもありました。それは箸の使い方です。グループを離れて現地のレストランに思い切って行くときなどは特に大変でした。幸いなことにたまたま素晴らしい先生が居合わせました。ＪＡＣの長谷川会長ご夫妻でした。ご夫妻は親切にも、私たちに出された料理の食べ方をユーモアたっぷりに教えてくださったのです。

　完全を期すために付け加えると、驚いたことに滞在しているあいだ、私たちはしょっちゅうキャンプの隣人から沢山の小さなプレゼントをもらいました。それらの小物はいつも大きな笑みと親しみ、心暖まる握手、そしてちょっとした称賛の言葉と一緒に贈られました。その仕草はまさに人々がキャンプという共通の世界にいることを感じさせるものでした。

　（私たちにとっては初めての）この第３回アジア・パシフィックオートキャンプ大会の素晴らしい思い出、完璧なレセプションと組織、なかんずく参加者全員の非常に暖かい心を忘れることはないでしょう。

　皆さんに改めに感謝します。くれぐれも安全運転をこころがけ、キャンプを楽しんでください！